【保存推奨】実は難しい?一般貨物運送業許可を取るために必要な条件と資料を解説します!

太郎

花子さん!一般貨物自動車運送事業の許可申請にまず必要な条件を
詳しく教えて!

花子

営業所や車庫などの賃貸契約をする際は、きちんと許可要件を満たしているか確認してから行おうね!ちょっと長くなるけど大切なことだから、一緒に確認しよう!

一般貨物自動車運送事業を行うための要件は、国や地域によって異なる場合がありますが、今回は関東運輸局管内の基準を解説します

(関東運輸局の公式ホームページで詳細・最新情報をチェック ⇒ 関東運輸局

目次

経営者の条件

法律順守

  1. 申請者またはその法人の役員は、貨物自動車運送事業を行うために必要な法令知識をもっていて、その法令をしっかり守ること
  2. 健康保険法、厚生年金法、労働者災害補償保険法、雇用保険法(以下、社会保険等という。)に基づく社会保険等加入義務者が社会保険等に加入すること。
  3. 申請者またはその法人の役員は、貨物自動車運送事業法または道路運送法の違反により、申請日からさかのぼって3ヶ月間(悪質な違反は6ヶ月間)または申請日以降に、自動車その他の輸送施設の使用停止以上の処分または使用制限(禁止)の処分を受けていないこと。その他の法令遵守状況に問題がないこと。
  4. 新規許可事業者は、許可書交付時などに指導講習を実施するとともに、運輸開始の届出後1ヶ月~3ヶ月以内に実施される地方貨物自動車運送適正化事業実施機関の適正化事業指導員による巡回指導によっても改善が見込まれない場合には、運輸支局による監査等を実施することになる。
経営者の要件として法律を守っていることをイメージさせる画像

運行管理者の選任

運行管理体制

事業の適正な運営を確保するために、下記の管理体制を整えている必要があります。

  1. 事業計画を適切に遂行するため必要とする員数の貨物自動車運送事業輸送安全規則第3条第2項に適合する事業用自動車の運転者を、常に確保できるものであること。
    (日雇い、2か月以内の短期雇用者や試用期間中の人などは運転者として認められません!)
  2. 選任を義務づけられる員数の常勤の運行管理者及び整備管理者を確保する管理計画があること。
  3. 勤務割及び乗務割が平成13年8月20日国土交通省告示第1365号に適合するものであること。
  4. 運行管理の担当役員等運行管理に関する指揮命令系統が明確であること。
  5. 車庫が営業所に併設できない場合には、車庫と営業所が常に密接な連絡をとれる体制を整備するとともに、点呼などが確実に実施される体制が確立していること。
  6. 事故防止ついての教育及び指導体制を整え、かつ、事故の処理および自動車事故報告規則に基づく報告の体制について整備されていること。
  7. 危険品の運送を行う者にあっては、消防法等関係法令に定める取扱い資格者が確保されるものであること。

整備管理者の選任

点検及び整備管理体制

  1. 選任を義務づけられる員数の常勤の整備管理者を確保する管理計画があること。
  2. 点検および整備管理の担当役員等点検、整備管理に関する指揮命令系統が明確であること。

営業所・休憩睡眠施設の確保

営業所

  1. 使用権原を持っていることの裏付けがあること。
    (自己所有の場合は、登記簿謄本等の写しを添付します。借入れの場合は、2年以上に渡って使用できることが必要です。契約期間が2年以上の賃貸借契約書の写しを添付することとされています。契約期間が2年未満の場合は、自動更新であれば問題ありません。)
  2. 農地法、都市計画法、建築基準法等関係法令に反していないこと。
  3. 規模が適切であること。
  4. 必要な備品を備えているなど、事業遂行上適切なものであること。

休憩・睡眠施設

  1. 乗務員が有効に利用することができる適切な施設であること。
  2. 睡眠を与える必要がある乗務員1人当たり、2.5平方メートル以上の広さがあること。
  3. 原則として、営業所または車庫に併設するものであること。ただし、営業所に併設されていない場合であって、車庫に休憩・睡眠施設を併設するときは、休憩・睡眠施設の所在地と車庫の所在地との距離が10km(東京都特別区、神奈川県横浜市及び川崎市に営業所を設置する場合は、20km)以内であること。
  4. 使用権原を持っていることの裏付けがあること。
  5. 農地法 、都市計画法、建築基準法等関係法令に反していないこと。

車庫の確保

車庫

  1. 原則として営業所に併設していること。
    (併設できない場合、営業所を東京都特別区、神奈川県横浜市及び川崎市に設置する場合は、20km。営業所を上記以外の地域に設置する場合は、10km以内であれば問題ありません!)
  2. 車両と車庫の境界および車両相互間の間隔が50センチメートル以上確保され、かつ、計画する事業用自動車のすべてを収容できるものであること。
  3. 他の用途に使用される部分と明確に区切られていること。
  4. 使用権原を持っていることの裏付けがあること。
  5. 農地法、都市計画法等関係法令に反していないこと。
  6. 事業用自動車が車庫への出入りに支障がなく、前面道路との関係において車両制限令に反していないこと。
    (前面道路が私道の場合は、その通行に係る使用権原をもっている者の承認があり、事業用自動車がその私道に接続する公道との関係において車両制限令に反していないこと。)

5台以上のトラックの確保

車両数

  1. 営業所ごとに配置する事業用自動車の数は種別ごとに5両以上とすること。
  2. 計画する事業用自動車にけん引車、被けん引車を含む場合の最低車両台数は、けん引車+被けん引車を1両とする。
  3. 霊きゅう運送、一般廃棄物運送については、1台からでも認められる場合がある。

事業用自動車

  1. 事業用自動車の大きさ、構造などが輸送する貨物に適切なものであること。
  2. 使用権原を持っていることの裏付けがあること。
一般貨物事業の申請には契約書、承諾書などの書類のほかに証拠となる写真もひつようになるが嘘の申告はだめということを説明している画像

必要資金の証明

資金計画

  1. 資金調達について十分な裏付けがあること。
  2. 事業の開始に必要な資金(以下、「所要資金」という。)の見積りが適切であり、資金計画が合理的で確実なものであること。自己資金が下記の合算額の2分の1に相当する金額以上であること。
  1. 車両費
    • 取得価格(分割の場合は頭金及び1年分の割賦金。ただし、一括払いの場合は取得価格。)または、リースの場合は1年分の賃借料など
  2. 土地・建物
    • 取得価格(分割の場合は頭金及び1年分の割賦金。ただし、一括払いの場合は取得価格。) または、1年分の賃借料、敷金など
  3. 保険料
    • 1年分の自動車損害賠償責任保険料または自動車損害賠償責任共済掛金
    • 賠償できる1年分の対人賠償自動車保険(任意保険)料または1年分の交通共済の加入に係る掛金
    • 危険物を取扱う運送の場合は、当該危険物に対応する1年分の賠償責任保険料
  4. 各種税
    • 1年分の租税公課
  5. 運転資金
    • 6か月分の人件費、燃料油脂費、修繕費など
  1. 所要資金の全額以上の自己資金が、申請日以降許可日までの間、常に確保されていること。
太郎

こんなにあったら、時間もかかるわけだよね!

花子

また、許可の要件ではないけど「許可を受けた日から1年以内に運輸を開始する」など、許可を出す際の条件もいくつかあるよ!大変だね!

まとめ

許可要件のまとめをわかりやすくまとめた画像

今回解説させていただいた内容は、関東運輸局の要件の一部となります。具体的な要件は国や地域によって異なりますので、送業を始める際には、地域の法律や規制をよく理解し、きちんと守ることが重要です。

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